客が伝票に残したメモを読むなり、ウェイターはダッシュでその客を追いかけた

まだまだ存在する寛大な人々

バーはこの時、ファビラが今までどのような人生を送ってきたかについて、まったく知りませんでした。この男が2つの仕事をかけもちしながら、子供たちの将来のために必死に資金を溜めているとは、知るよしもありませんでした。ただ、彼の人生の背景に関わらず、そのレストランにおいてその夜のファビラの働きぶりを見たことで非常に感銘を受けて、チップを残すことを決めたのでした。まさにこれこそが、普段から子ども想いでひたむきに頑張って働いていたファビラに起こった奇跡でした。

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当時アメリカでは、飲食店でのチップ支払いを人々に促す「チップ・ザ・ビル・チャレンジ」が流行していましたが、バーの寛大なオファーはこれが背景にあるわけではありませんでした。バーの提示したチップの金額の理由は、実に単純なものでした。ファビラの接客サービスを高く評価し、また彼の状況に深く共感したからです。彼は親切に接客してくれた男性に対して、それに相当する金額のチップで報いたかったのです。悲しいことに、最近の人々は一般的にチップに対してそれほど寛大ではないため、ここでのファビラの驚きのレベルは計り知れないものでした。

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